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2014年02月04日

NPO法15周年に思う

           しがNPOセンター 代表理事
                                 阿部圭宏
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 98年12月1日に施行されたNPO法が、昨年12月で施行15周年を迎えた。遅ればせながら、この15周年を迎えてNPOについて改めて考えてみたい。

 まずは、NPOという言葉が社会的に認知されるようになったことが挙げられる。NPO法ができる前後は、NPOってそれ何と言われたものだが、NPO関係者以外の一般市民にもNPOのことが分かってもらえるようになった。法人数も5万に届く勢いで、宗教法人を除いて非営利法人としては一番多い。滋賀でも600法人を超えており、法律施行当初の状況からは、とても考えられないほどの勢いで増加していると言える。

 NPOは、行政や市場で提供されない、提供されにくいサービスを市民の創意と工夫によりつくりだし、社会へ提供していくことに力を発揮した。東日本大震災でも、いち早く被災地に赴き、様々な支援活動を行ってきたことでも、改めてその存在感を示した。それ以外にも、ニート支援、病児保育など、話題になるようなサービスの開発も行われていて、多様なサービス供給の担い手としての期待は大きくなっている。

 一方、NPOには運動性が大切だと言われていて、多様な価値観、重層な市民社会づくりをめざして、社会に対して広く政策提言(アドボカシー)していくことが期待されてきたが、この面はまだまだ弱い。新たな提案を行うことが社会変革につながるのだというNPOの自覚を必要で、そうした認識を持ちながら広く社会を俯瞰していくことが、今後の課題と言える。

 行政との関係を見ると、この間、「協働」が大きなテーマになっていて、盛んに行政サイドが協働ということを言ってきた。それにもかかわらず、現実はなかなか協働が進んでいない。場合によっては、行政にとっての便利使いになっている面も否定できない。縦の関係を横に変えていくための覚悟が双方に求められる。

 豊かな社会を築いていくために、NPOの多様性、代替性、先取性、人間性、創造性などの価値観や考え方が多方面に活かされることが求められる。NPOの運動や活動により、社会的課題への解決力が高まることが期待できる。そのためには、NPO自らの不断の努力が必要となる。特に、NPOを市民活動の視点で見ると、基盤となるのは会員、ボランティア、寄付など、多くの市民に支えられながらの自律的な運営ができるかにかかっている。自分たちのミッションを達成するための覚悟を持ち、その具体的な取組みがこれまで以上に大切であると思われる。




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Posted by しがNPOセンター at 10:16 │シリーズ【阿部コラム】