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2014年12月01日

衆議院選挙に行くことが唯一の選択

           しがNPOセンター 代表理事
                                 阿部圭宏

 年末の慌ただしい中での衆議院解散、総選挙である。解散の大義、そもそも憲法第7条による解散に対する疑義など、今回の解散に対する批判は後をたたない。新聞等の世論調査を見ても、解散に疑問を呈する意見が多い。とは言いながらも、政権与党は選挙に勝つとの予測が評論家と称する輩やマスコミから垂れ流され、挙句の果ては、師走選挙は投票率の低下が当たり前だということまで拡散される始末である。

 選挙の争点も、そもそもは増税の先送りの是非を問うと話が、アベノミクスの成否へと変わり、他の争点は意図的に隠され、選挙への関心を呼ばないようにしているのではないかと疑いたくなるような空気が漂っている。政権党の政策を批判する立場のマスコミは、マスコミとしての矜持を失ってしまっているようにも見える。政権側も本来はマスコミ等の批判を真っ向から受けて立つ姿勢が大切にも関わらず、逆に公平中立や公平の確保をテレビキー局に依頼する形で言論封じを画策しているともとられかねないことを平気でしている。

 では、選挙の争点はないのか。確かに景気は生活に直結する面が大きく、経済政策も大きな争点の一つであろう。経済のことを言うのであれば、ぜひ、成熟社会の中での経済成長というものがあり得るのか、逆に成長しない社会をどのようにつくっているのかも議論してほしい。安倍政権の2年間では、いろいろのことがあった。特定秘密保護法制定(この12月10日施行)、集団的自衛権の行使容認閣議決定、武器輸出ルールの見直し、原発再稼働の方向性など、世論を二分するような政策決定を強硬に進めている。これ以外にも、社会保障をはじめ、多くの課題が国政には山積している。決められない政治というものが批判の対象とされていたが、勝手にどんどん決めていく政治というのも本当に怖い。本来の議論をていねいに進める国会運営が求められる。

 政権側は、あまり騒がずに、寝る子を起こしたくないと思っているのかもしれないが、過去の衆議院総選挙の投票率の推移を見てみると、師走選挙は、必ずしも投票率が低いわけではない。まだ中選挙区だった昭和の時代には、実に3回もの師走選挙が行われ高い投票率を誇ってきた。小選挙区制になった第42回総選挙からの選挙では、争点が明確になったときには投票率は確実に上がっている。前回の選挙は、民主党の自滅という面が大きく、しかも多党化したことと、自民党には戻りたくないということとが入り組んで、投票率の低下を招いたとも考えられる。

 今回の選挙は、「寒い忙しいときに無理して選挙に行く必要はないよ」と、現政権がわれわれに放った挑戦状である。争点は決して政権が問うものではなく、国民一人一人が選挙の争点は決めるものだ。日本国憲法では、選挙権は国民固有の権利としている。この権利を行使して、どうどうと挑戦を受けよう。



 参考 過去の衆議院総選挙の投票率
  第32回(昭和47年12月10日)68.51%
  第33回(昭和51年12月6日) 71.76%
  第37回(昭和58年12月18日)67.94%
  第41回(平成8年10月20日) 59.65% 
  第42回(平成12年6月25日) 62.49%
  第43回(平成15年11月9日) 59.86% 
  第44回(平成17年9月11日) 67.51%
  第45回(平成21年8月30日) 69.28%
  第46回(平成24年12月16日)59.32%


 



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Posted by しがNPOセンター at 10:30 │シリーズ【阿部コラム】