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2018年06月25日

「新書de読書会」 第20回のお知らせ

第20回の課題本は「敗者の想像力」です。

”日本の「戦後」認識にラディカルな一石を投じたベストセラー『敗戦後論』から20年。第二次大戦に敗れた日本が育んだ「想像力」を切り口に、敗北を礎石に据えた新たな戦後論を提示する。”(課題本の内容紹介より)

ご参加をお待ちしています。

■開催日時:2018年7月9日(月)

※この回は終了しました。ご参加いただいた皆様ありがとうございました!

こんなことが話題になりました。
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今回の課題本は、評論の本でした。「評論」とは本を読んでない人に中身を紹介するだけではなく、それを通して社会や政治に問いかけるものだと実感できました。

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■課題本:「敗者の想像力」加藤典洋(集英社新書)

■開催時間:19:00 ~ 21:00

■会場:草津市立まちづくりセンター304


■参加のルール
①課題本をご持参ください。読み切っていなくても結構です。
②積極的に発言しましょう。
③意見への反論はOK、でも否定や誹謗中傷などはNG。
④読書会中の画像をネット上への公開する場合、参加者へ了解をとりましょう。

■進め方
 しがNPOセンターの代表理事・阿部圭宏が進行します。
 本全体の感想やキーワードを深めての議論を予定します。
 話の展開によっては、本から離れた話題にも花が咲くこともあります。

■参加費
 500円

■参加申込み
 参加を希望される方は準備の都合等がありますので、下記をメールにてお知らせください。
 申し込みがなくても、当日飛び入り参加OKです。
  1・参加者名、所属
  2・連絡先(当日連絡がとれる携帯電話番号などをお教えください)

■お問い合わせ・申込先
  認定特定非営利活動法人しがNPOセンター
  TEL:0748-34-3033 FAX:020-4664-3933
  E-mail:shiga.npo@gmail.com


■今後の予定

 第21回8月20日「これからの日本、これからの教育」前川喜平・寺脇研(ちくま新書)
 第22回9月10日「『歴史認識』とは何か」大沼保昭(中公新書)
 10月15日 「新・日本の階級社会」橋本健二(講談社現代新書)
  


Posted by しがNPOセンター at 11:56NPOサロン

2018年06月01日

弁護士への大量懲戒請求から考える

           しがNPOセンター
                     代表理事 阿部 圭宏

 働き方改革法案、森友・加計・日報問題など、政治に対する信頼という視点から取り上げたいことはいっぱいあるが、今回は、前回のコラムで書いた「情報リテラシー」に関連する話題を切り口にして、今、日本おける人権、差別の問題を考えてみたい。

 最近、ネットでは、弁護士への大量懲戒請求のことが話題になっている。事の発端は、2016年3月に文部科学省が朝鮮学校への補助金交付の適正化を求める対象自治体への通知に対し、補助金停止への反対声明を全国の弁護士会が出したことだ。これに対し、匿名ブログが「違法である朝鮮人学校補助金支給要求声明に賛同し、その活動を推進する行為は犯罪行為」だとし懲戒請求を煽った結果、弁護士会長らの懲戒を請求する文書が殺到しているというものだ。懲戒請求は2017年6月から届き始め、2017年だけで約13万件になったと報道されている。

 弁護士に対する懲戒請求は、市民に認められた権利である。弁護士法第58条では、「何人も、弁護士又は弁護士法人について懲戒の事由があると思料するときは、その事由の説明を添えて、その弁護士又は弁護士法人の所属弁護士会にこれを懲戒することを求めることができる」とされている。通常、懲戒請求は、2016年は3,480件であり、そのうち懲戒処分は114件であり、例年、この傾向であると言う。

 とすれば、この大量請求は異常というほかない。請求を受けた弁護士の中には、賠償を求める訴訟を提起すると記者会見したり、実際に訴訟を起こしている弁護士もいる。こうした対抗措置に対する批判もあるが、泣き寝入りをせずに、ブログ主に言われるままに軽い気持ちで懲戒請求を行ったことに対して敢然と立ち向かう姿勢に敬意を評したい。今回は、弁護士という専門職だから対応できたという面も否定できない。一般の個人がこうした差別的言動で脅迫されたら大変であるという思いを強くする。

 記者会見を行った弁護士の話で驚いたのは、実際に懲戒請求をした人から、謝罪と和解の申し出が數十件あり、「1番若くて43歳。40代後半から50代の層が厚く、60代、70代もいる」という事実である。大量請求を煽ったブログは、差別的言動、排外的な表現を恥ずかしげもなく振りまいており、ネット右翼(=ネトウヨ)の巣窟とも言える。分別あるべき歳を重ねた大人が、嬉々として懲戒請求を行ってしまうということに唖然とするとともに、ネトウヨの実態が垣間見られたように思う。

 ネットでは、排外主義、ヘイトスピーチ、差別的言動を振りまくことが常態化している。Twitterでも、こうした差別的言動が特に溢れかえっている。一方、YouTubeでは、差別的表現に対する規制が厳しくなり、ネトウヨ系の思想を発信するチャンネルを中心に、差別的動画の通報が相次いでいる。その結果、64サイト、約11万動画(5月30日現在)が閉鎖・削除され、15万6千人も登録していた竹田恒泰公式チャンネルも閉鎖に追い込まれている。

 ヘイトスピーチ対策法が施行されて2年になるが、ネットを見る限り、まだまだであるという認識が強い。差別を許さないという姿勢を我々一人ひとりが持ち、しっかりと行動していくことが求められる。
  

Posted by しがNPOセンター at 09:15シリーズ【阿部コラム】